[改定速報] 入院医療分科会のとりまとめを了承 中医協・総会2
今回のポイント
●中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会および総会は11月17日、診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会における検討結果のとりまとめを了承○分科会での検討過程や委員から出た意見を整理した内容で、入院医療に関する総会の改定論議の素材として、今後活用される
○「重症度、医療・看護必要度」については、条件つきではあるものの、一部の項目をDPCデータ(EF統合ファイル)に置き換えて活用することも可能との見方を示している
中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会と総会は11月17日、相次いで開かれ、診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会における検討結果のとりまとめを了承した。分科会での検討過程や委員から出た意見を整理した内容で、入院医療に関する総会の改定論議の素材として、今後活用される。
急性期入院医療のうち、【7対1、10対1入院基本料】の施設基準になっている「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)について、とりまとめは、A・C項目と、それに対応したDPCデータの診療報酬請求区分(EF統合ファイル)を組み合わせた分析モデル(DPC項目モデル)を用いて、両者の相関や該当患者割合を比較・検証した結果を別添資料で詳細に説明した(参照)。
看護必要度、DPC項目モデルそれぞれで算出した該当患者割合の平均値は、看護必要度28.8%、DPC24.8%と、DPCモデルのほうが低く出ることが明らかになったが、対象を看護必要度と定義・規定がほぼ一致している項目に限定したり、該当患者割合の乖離(かいり)が小さい項目に限るなどの工夫をすれば、看護必要度での判定を補完する基準として、「一部の項目についてDPCデータを用いることも可能ではないか」と結論づけた(参照)(参照)。将来的な方向性では、患者の状態像の変化を把握するのに適した看護必要度と、個々の診療内容の把握に適したDPCデータを適切に組み合わせることが、「診療報酬の評価への活用可能性を考える上で重要」と指摘。医療機関による選択制とすることや、試行的導入からスタートすることも視野に、今後も検証を続けていくべきとの考えを示した(参照)。
◆病院の給食部門は軒並み赤字、入院時食事療養費の増額求める声も
【救命救急入院料1、3】と【脳卒中ケアユニット入院医療管理料】では、看護必要度をすでに7割近くの病棟が測定していることから、算定要件化すべきとの意見と反対意見の双方があったことを紹介(参照)。【地域包括ケア病棟入院料】については、7対1、10対1病棟から転棟してきたポストアキュート患者と、自宅から入棟してきたサブアキュート患者とでは、患者の疾患や医学的な理由、検査の実施状況について一定程度の差があったことを示した(参照)。入院時食事療養費の関係では、2017年の一般病院・給食部門における患者1人1食当たりの平均収支が、全面委託、一部委託、完全直営のいずれの提供形態でも赤字であったことを記載した(参照)。
総会では、猪口雄二委員(全日本病院会会長)が入院時食事療養費について、「人件費の高騰で、外注業者も今の療養費では運営できず、委託を受けられない状況になっており、早急に増額が必要だ」と窮状を訴えた。
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従来のPDFの資料参照に加え、画像としてのダウンロードやテキストの抽出と参照ができるようになりました。
本件に関するお問い合わせはinfo@wic-net.comまでお願いいたします。
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